「先生、ギックリ腰で全く動けません、悪いんですが家まで来て頂けますか？」
と辛そうに、電話をかけてきたのは、以前腰痛で、当院に通っていた３０代男性Fさん。
海上でお仕事をされている方で、お休みで船を降りる度に施術に来られていました。

起き上がるのも大変そうなので、予約のお客様の施術が終わり次第、Fさん宅に向かう事に。

先ず状況を伺うと
「ギクッリ腰になったのはいつからですか？」

「今朝です。今朝起きると寝返りも大変になってました」

「その前に軽い腰痛は無かったですか？」

「２週間くらい前から、腰痛があったのでですが・・・・」

「Fさんはいつもは悪くならないうちに施術に来るのに、今回のお休みは忙しかったのですか？」

「いいえ、実は、２月に転んで左のくるぶしの内と外、どっちも骨折して手術をしました。まだ金属入っているんです。来月お休みに金属を外す手術する予定だったので、それが済んでからゆっくりそちらに伺おうかなと思っていました」

「それで、ここまで我慢していたのですね？」

「はい、少し休んでいれば良くなると思ってたら、ギリギリになってこんなことになってしまいました」

「分かりました。ところで次回の仕事はいつからですか？」

「明日からです。」

「ええ、明日からですか？」

Fさんは船の仕事をされていて、２０日間毎日仕事で、その後１０日間お休みで家に帰ってくるという不規則な仕事をされています。

「なんとかなりますか？」

「完全とはいかないかもしれませんが、仕事が何とか出来るようにやってみます」

さっそくチェックし、骨盤と仙骨が大きくずれていて、腰椎の３、４番もずれています。
骨折した左足の足首がずれていて、足全体が、がっちり固まっている状態。

先ずは、固まっているふくらはぎ、太ももの裏をほぐし、痛みが出ていたのが仙骨の辺りだったので、仙骨、腸骨、仙腸関節を調整。
これで、仙腸関節の動きが良くなり、動きやすくなります。

起き上がってもらうと動きやすく少し楽のようなので。

「Fさん、今回のこの強い腰痛は、転んで両くるぶしが骨折し、その時両くるぶしが歪んでしまい、ふくらはぎ、太ももの裏が、固まる位固くなり、くるぶしの骨のバランスをとって、仙骨、腸骨が歪んでしまって仙腸関節の動きが悪くなって、ギックリ腰になったようです。くるぶしが歪んだままですが、そこは、金属を外してから調整した方が良いので、その時は必ず調整に来て下さいね」

「分かりました。忙しいのに、わざわざ来ていただいてありがとうございます。だいぶ動けます」

このように転んで骨折してしまった時に、同時にその箇所もずれてしまう事が多いと思います。

来年、金属を外した後、下肢の調整をするのでその結果はまた後日ＵＰ致します.