「肩こり・背中の痛みが酷くて、肩甲骨はなんか生き物を飼ってような違和感があるんです」
という、20代の女性Nさん。
背中が側から見ると、左側の肩甲骨が盛り上がっていて、さらに右肩上がりになっています。
「これなら肩こり・背中の痛み辛いでしょう?肩甲骨も違和感あるよね」
「そうなんです、マッサージとか行っても、あんまり変わらないんです」
「ということは、原因は肩や肩甲骨以外にもありそうですね」
「へぇ~、他にですか?」
「そうですまずは、けが歴ですね、派手に転んだり、ブランコから落ちたとか、交通事故にあったことはないですか?」
「スノーボードやスキーが趣味なんだけと、良く派手に転びますね(笑)」
「では、背中やおしりはけっこう打ってますね、ではご自身が産まれた時、どのような状態でした?」
「え~と、帝王切開だと聞いてます、難産だったようですよ」
「わかりました、たぶんその2つが原因でしょうね」
早速、歪みをチェックします。
転倒して打ったような歪みが背中にありましたが、それほど大きくありません。
左肩がここまで歪む原因ではないと思いました。
今度は頭骨のチェックしていたら、側頭骨と後頭骨に大きな歪みがあり、肩甲骨の盛りあがりは、この側頭骨の大きな歪みが原因と推測できました。
さらに顔面側をチェックしていると、鼻が大きく歪んでいました。
「鼻を強く打った記憶はないですか?」
「では、記憶にない1歳から3歳くらいでしょうね」
通常、赤ちゃんは産まれる際に産道を通ります。その際に、頭蓋骨が産道の圧力で全体的に絞まるですが、帝王切開の場合は産道を通らないで、直接取り上げるので、頭骨がきちんと絞まってないのです。
もちろん産まれたばかりの赤ちゃんの頭蓋骨はまだ隙間がありますが、それは成長とともに閉じていきますが、それとは別に、産道を通った赤ちゃんよりも頭蓋骨が膨らんだ状態なのです。
この状態で、頭蓋骨を打ってしますと、産道を通って産まれて来た方より大きく歪んでしまうのです。
Nさんは膨らんだ状態から、鼻も打っていると推測できるので、頭蓋骨が大きく歪んでしまったようです。その歪みが長年の間に、肩甲骨まで波及したと考えられました。
さっそく施術に入ります。
まず鼻を打った衝撃で捻れてしまった、側頭骨。
続いて、鼻、顔面骨、後頭骨を何箇所かに分け調整。
そして、膨らんでいる頭蓋骨を少し閉じました。
そうすると、肩甲骨の盛り上がりが、少しフラットになり、肩も少し下がりました。
「ハイ、ゆっくり起きてみて下さい」
「あっ!!肩甲骨の生き物を飼ってるような違和感がない!」
「そうですか」
「肩もいつもより楽です。どうして?肩触ってないのに????」
「頭の骨が大きく開いて、さらに捻れていたから、そのバランスをとって肩甲骨が歪んでいたんですね」
「へ~ぇ、そうだったんだ」
「頭蓋骨の歪みはまだまだ大きいですから、もう少し調整しましょうね、そうすれば、今より肩こりや背中の痛みがもっと楽になると思いますよ」
「わかりました、もう少し通いますよろしくお願いします」
帝王切開で産まれた場合の頭蓋骨は、通常よりを歪み易く、鼻を打つような大きな衝撃が加わると、頭蓋骨全体が大きく捻じれるように歪むようです。これだけ頭蓋骨が歪むと、体はバランスをと目で見て分かるくらい歪みますね。
命を守るために帝王切開は必要です。しかし、このような状態になるのも事実ですね。
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